
サブタイトル「ふしぎな海の博物誌」
著者 中村 幸昭
画 村瀬 泰央
発行所 PHP研究所
昭和30年に鳥羽水族館を設立した著者が、60種類の海の生物を紹介している。
1986年6月 第1版第1刷発行。
60種類の生物は、7章に分類されている。
● 1章「運動能力の優れたもの」
うなぎ・オウムガイ・コバンザメ・秋刀魚・シイラ・タカアシ蟹・トビウオ・ホウボウ・マグロ。
● 2章「海のギャングたち」
イシ鯛・ウツボ・くらげ・ゴンズイ・サメ・すっぽん・ハタ・ミノカサゴ。
● 3章は「魚の愛情表現法」
アンコウ・海亀・うみタナゴ・カワハギ・コウイカ・たこ・タツノオトシゴ・ティラピァ・ベタ・ペンギン
● 4章「海獣たち」
アシカ・一角クジラ・コククジラ・シャチ・ジュゴン・スナメリ・セイウチ・バルカンアザラシ・ラッコ。
● 5章「海の個性派たち」
シーラカンス・チョウザメ・なまこ・ブダイやアオブダイ・ベラ・ボラ・マツカサウオ・マンボウ。
● 6章「美味しい魚」
イワシ・ガザミ・サバ・サワラ・シマアジ・タラ・ふぐ・ブリ・真鯛。
● 7章「貝類」
アコヤガイ・あわび・オキナエビス・牡蠣・ハマグリ・ひおうぎ貝・帆立貝。
と、食卓で馴染み深いものから、そうでないものも含めて、これだけ書き連ねると、とても読めないのではないかと思われるかもしれないが、それぞれ、数ページに特徴や生態・まつわる話を凝縮して紹介しているので、「ほぉ〜」「へぇ〜」と歓心しているうちに読み終わってしまう。
一般的な知識から、時には「この語源・ことわざはここからきているのか!?」と国語のお勉強にもなり、「この近辺の条件がよろしいのよ」と地理のお勉強にもなり、「どこぞの誰それが何年あーしたこーした」と歴史のお勉強にもなる。また、「養殖」という言葉が頻繁に出てくるのだが、もはや自然のままの状態では生活できない、私達の深刻な環境問題も改めて考えさせられる。
図鑑より詳しく、専門書ほど難しくなく読みやすい。俗っぽい話も載せてくれているので、水俗館・魚屋・旅先のお土産屋さんでも思い出せる内容で、次回は以前よりきっと楽しめるに違いない。
村瀬泰央さんの画は、どれも生き生きと躍動感にあふれており、生命の美しさがダイレクトに伝わってくる。見ているだけで水しぶきの音が聞こえてくるようだ。
* 想像を超えた生物の形態・生態は神秘そのものです!